読み聞かせは読んで聞かせるだけはなかった!
皆さん、こんにちは。
全教図です。
先日、とある学校の先生とお話をさせていただきました。
とても勉強になりました。
いろいろな話題になったのですが、その中で1つ、気になったものが。
読み聞かせ
です。
その先生曰く、
「絵本を読み聞かせすることで、低学年の児童などは、曜日であったり数字の規則性などを聞きながらにして覚えられる」
というものでした。
絵本にそんな効果があったとは!
小さい子どもに向けて、私もたまにやるのですが、そこまで考えが及ばず。。。
面白いねぇ、この話。
とか
アオムシがたくさん食べたらお腹が痛くなったって?そりゃ、そうだろうなぁ。
くらいにしか思っておりませんでした。。。
しかし、伺った話を自分の中で消化して行く中で、
「読み聞かせ」は何も低学年だけのものではない。中学年、高学年にも、覚えるきっかけ、考えるきっかけとして大いなる存在となりうるのではないだろうか。そこに教材の種があるのでは?
という思いが浮かんできました。ブログもお休みをして、つらつらと考えて日々を過ごしていました。
そんな中、とうとう見つけてしまったのです。
というか、やはり深く考えていらっしゃる方がいました。
この本です。
「読み聞かせは魔法!」
吉田新一郎 著
明示図書 刊
読み聞かせという方法が、ただ本を読む時間というだけでなく、そこを基本としてもっと昇華していくことができる。考えるとは何かを子どもが掴めるんだ、という著者の方の思いが伝わってきました。
読み聞かせについていろいろと知ることができる、考えることができる本でしょう。
読み聞かせの基本から、いろいろな種類まで。
本書の構成を目次等で確認すると、
どの本を読むと良いのかではなく、
どんな風に読んでいけば良いのか、
を中心に書かれていることがわかります。
ただ注が多いので、ページを行ったり来たりするのが、ちょっと忙しない気もしますが。。それだけ、情報が詰め込まれていると思えば苦になりません。
ちなみにこちらの書評は、著者の読み聞かせへの姿勢を肯定的に書かれています。この書評を目にしたことで、本を知ることができました。ありがとうございました。
もう一紙ありましたが、現物が手元にないのでリンクを貼っておきます。
この書評は見逃していました。掲載された時は、まだ「読み聞かせ」というワードがひっかからなかったのかもしれません。
それにしても読み聞かせは、ただ読むのではなく、対話をしながら進めたり、自分の考えを見本として提示して、聞いている方の理解を促進したり、一緒に読んでみたりと方法がたくさんあるようです。
読み聞かせの主体は、読んでいる方ではなく、聞いている方(聞いてくれている方)であり、いかに学びを活発にするか、という点の追求なのでしょう。
その構造は、主体的に考え、対話して考え、深いところまで考えて追求していくという形と相通じるものがあると言えます。
読み聞かせというシステムはそんなきっかけの教材の種と成り得ると思いました。
第2章以降も楽しんで読み、実践をして、教材作りに生かしていきたいと思います。
そういえば江戸時代、商家の人々は、歌舞伎や落語、講談を見て人生の機微や言葉、考えを学んだと何かで読んだのを思い出しました。何か通じる点があるように思える・・・。違うか。自信ないです。
では、また。
紛争を自分ごととするには
皆さん、こんにちは。
全教図です。
現在日本では暑さへの対策や最高気温を更新したことが、多く報道されています。
しかし、世界ではまだ戦争はなくなりません。
特に中東で起こっている紛争は、日本からの距離、宗教との関わりなど様々な要因で身近な話と感じにくいのでは?様々な観点から日本も関わっているのに、です。
先生にとっても扱いにとても難しい単元ではありますが、世に出て行く児童・生徒の皆さんにはちゃんと考えてもらいたい問題の1つです。
そんな中東の紛争に関してNHKが面白い扱い方を提示していました。
破壊された紛争地の範囲を東京や大阪と比べて見るというものです。
歴史分野や公民分野において、紛争の話は避けられません。
このような地図を見せることで、遠い世界の話で終わるのではなく、少しでも自分事として受け止められれば。
そんなことを考えてしまいましたが、データの見せ方って本当に大切なことだなと、改めて感じました。
では、また
住まいを作るという仕事
皆さん、こんにちは。
全教図です。
酷暑が続いております。
くれぐれもご自愛ください。
ここまで暑いと、クーラー等の使用はもちろんですが、カーテンやじゅうたん、ソファなどの色や素材を変えて目で凉を楽しめるようにして、身体への負担が楽にしたいですね。
そういった部屋のインテリアに工夫を加え、より住みやすくすることを、
インテリアコーディネート
といいます。
そして、コーディネートの助言をする専門家を、
インテリアコーディネーター
と呼びます。
で・す・が、
オシャレな住まいにするだけがインテリアコーディネーターの仕事ではありません。
部屋という限られた空間を有効活用することで、室内での事故の防止や地震・火災・防犯など様々なトラブルを未然に防ぐことも考えていきます。
暮らしやすさから安心・安全までに気を配り、住まい方に新しい気づきをもたらすのがこのインテリアコーディネーターという職業なのです。
生活を作っていく仕事ともいえるインテリアコーディネーターですが、まずはどのようなものか、を知っていただきたくインテリア産業協会と協力して副読本を作っています。
対象は中学校の技術・家庭科向け。キャリア教育にも使用可能です。
副読本の中身は、
・暮らしやすい住まいの工夫やインテリアについて
・暖色系や寒色系のカラーコーディネート、エレガントや北欧系のインテリアスタイルのポイント
・インテリアコーディネートの例を写真で示し、内装材の役割や家具、窓装飾や照明の種類を知る
・インテリアコーディネーターの仕事
などなど。
付録はリビングと子ども部屋が描かれている「ぬりえ」。それぞれが両面となっていて『挑戦しやすい(A)』と『より自由度の高い(B)』という設定。
下の絵を見ていただければおわかりいただけると思いますが、『挑戦しやすい(A)』ではある程度の家具が配置されていますが、『より自由度の高い(B)』では最低限の家具だけが配置されているだけなので、自分の理想の部屋を描けるようになっています。
中学生は雑誌やネットなどで部屋に関する記事に触れ始める世代でしょうか。もしかしたら小学生向けの雑誌でも部屋のコーディネートについての記事がありそうな予感もしますが。。。
しかし、コーディネートとは、自己表現としての部屋だけではありません。副読本に掲載されている様々な事例を目にすることで、暮らしやすさなど踏まえた幅広い自分なりの住まい方を工夫できるような視野を持てるようになれば幸いです。この副読本を踏み台にして、もっと高みまでいってもらいたいと考えています。
もちろん、無料で配布致します。
お問い合わせ先・お申し込み方法はこちらの御案内を印刷してご使用ください。
画像を左クリックで保存していただき、プリントしてお使いください。
お問い合わせは、このブログ一番上に記載したアドレスか、ご案内に記載した電話番号まで。
たくさんのご応募お待ちしております。
では、また。
防災教育の大切さ
皆さん、こんにちは。
全教図です。
西日本での大雨が大惨事となってしまいました。
被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
今回は、全教図の教材ではなく、知っておいて損はないウェブサイトの紹介です。
ここ最近、北海道の石狩川の氾濫、長野や群馬、栃木などでの大雨など東京近辺以外は、なにがしかの被害に遭われているように思えます。
学校で事前に考えさせたり、避難道具などを用意させたりするなどしていると思いますが、
これだけ起きてしまうと教材準備だけでも、なかなか揃わないと思います。
しかも自治体によってはそろそろ夏休みが近づいてきています。
先生方の忙しさは、いつも以上になっているのではないでしょうか。
そこでこちらを教材として扱ってはどうでしょうか。
各自治体のハザードマップとリンクされているので、自分たちの住んでいる地域にも飛ぶことができますし、また、地理院地図の上に、危険情報がオーバーラップされた状態で表示できる機能があるなど、学校だけでなく、保護者の方にお伝えしたりするにも重宝するのではないかと思います。
こんな記事があります。
自分の地域がどのような場所なのかをきちんと捉えておくことがとても大切なのだと感じました。
次期指導要領では防災について、いろいろな分野などで教えるようになっています。
先行実施の間に様々な準備をしておきたいものですね。
では、また。
江戸を追体験!
皆さん、こんにちは。
全教図です。
梅雨が空いてしまいましたね。
まだ6月でした。
観測史上最も早いそうで。
道理で暑いわけですねぇ、と、思っていたら。
台風が来てしまって、暴風域になっている地域の方々はくれぐれも、大事になさってください。
川や用水路だけは見に行かないでください。
暑いとなかなか外に出るのはおっくうになります。
そう思いませんか。
そう思うということは、共感してくださったわけで。
共感ということは最低2人は同じ考えだというわけです。
もう一度、言います。
暑いと外に出るのはおっくう。
共感人数は2人以上いますね。いや、絶対いる。
ということは、おっくうで外に行かないという選択する人もちらほら。
いつも人が多いところも減る。
外出するには良い季節なのかもしれません。忍耐力さえあれば。
さて、以前、このブログでふれた深川ですが、行った時に、
深川江戸資料館というところを見学しました。
川歩きはまた別。小出しに小出しです。
このような露地とか、
このようなもの(厠です)まで。
江戸の町を再現しています。なんと博物館内に、です。露地の写真に天井が見えてます。
他にも船宿とか、火の見櫓などもあり、その時代を追体験できるのは本当に面白い。
鬼平とか好きな方にはたまらんですぞ。
江戸時代を勉強する際に、とても参考になると思います。
落語の与太郎はこんな感じに暮らしてた、と言えそうですね。
こういう施設があるのか知らないのですが、大坂や京都はどんな街だったのでしょうか。
近松の道行きとか、上方落語とかの世界に浸ってみたい、という方も結構いるのでは?
浄瑠璃や歌舞伎、落語の世界となれば、国語の伝統的分野でも使えそうですね!
地域によっては江戸時代の豪農や農家の家なども残っていると思いますが、
それと比較して見せると、児童・生徒の食いつきも違ってくるかも?
どんな比較をしてみましょうか。
広さ。住人の数。置いてある道具。建物の作り方。
とりあえず、これくらいをとっかかりとしても広がり方はもう無限ですね。
江戸の街の男女比。職業の種類。火事。
そこから花開いた文化の数々。
児童・生徒に調べさせて発表させて。比較写真の他に、浮世絵の各種や「江戸図屛風」や「熈代勝覧」などを資料に使えば、教科書にはない新しい発見がきっとあることでしょう。
レッツ、アクティブ・ラーニング
ですね。
さて、中で聞いた話です。
江戸の町のドブはとてもきれいだったそうです。
くみ取り式なので、ドブと厠はつながらず、しかも全部持っていってしまう。
ドブに流れるのは雨水と落ち葉くらい。
ドブが武家屋敷の庭の池に流れていることもあったとか。
これは司馬遼太郎の『街道をゆく』「本所深川散歩」に書いてありました。
歩く前にその地域を調べるとき、歴史についてまとめられているので『街道をゆく』は重宝しています。あとは「ブラタモリ」ですかね。
深川や本所を舞台にした小説は、池波正太郎、藤沢周平や宮部みゆきなど著名な作家が書いています。しかもどれも映像化されています。時代小説から入る教材というのも、なかなか面白そうですね。
あと少しで夏本番。
どこをほっつき歩くか、まだ考え中です。
では、また。
では、なく。
昔の絵画を資料として使うなら、この教材がオススメです。
各時代の代表的な絵画や遺跡等の写真を730mm×1070mmのサイズで見ることができます。
このサイズは、新聞の見開き2枚分とだいたい同じサイズ。
しかも、一部は730mm×1540mmとなっているので、新聞2枚分以上の大きさです。
これを実物投影機で拡大すれば、人の大きさも実寸くらいにまでできる、かも?
どのようなことが日本で起きたのか、を考えるきっかけや知る教材だと思います。
実際に先生が作ったり、撮ったりした資料の迫力やライブ感、児童・生徒への訴求感には到底及びません。
が、確実に言えるのはそれらを強力に補完する教材であること。
1+1が3とか4になり得ます。
どうぞ、役立ててください。
では、また。
実は記事修正をいろいろと・・・
皆さん、こんにちは。
全教図です。
暑い日が続きますね。
このまま、梅雨は終わってしまうのかっ?! みたいなテンションになってしまいますね。
さて、このブログですが、実はこれまでいろいろ書いてきた記事も少しずつ変化させています。
だいたいは誤字脱字の修正なのですが、たまに写真を加えてみたり、差し替えてみたり。
記事の更新が手軽に出来るのもブログの醍醐味。やるのがフェアなのかアンフェアなのか。
読み直すたびに手を入れてしまうというのは、それだけ不完全である、ということであり、それはそれでどうかと思うのですが・・・。
ルールに外れているのか、はわかりませんが、前に見たとの違う、という楽しみがあれば
それもそれで良いのかなと考えています。印刷物でやるととてもお金が掛かってしまいますしね。
さて、今回は頭の整理がうまくできていないので、これくらいで。
では、また。
「総合的な学習の時間」の研修会に参加し、考えたことなど
皆さん、こんにちは。
全教図です。
大阪で大きな地震がありました。被災された皆様にお見舞い申し上げます。
雨などで二次被害が心配されます。
くれぐれもご自愛下さい。
この季節、小学校などは、ご注文した教材がだんだんと届いている頃だと思います。
新しい指導要領に向けて、様々な教材を購入されていると思いますが、購入する際に先生方が気にするワードは「主体的・対話的で深い学び」でしょうか?
先日、全教図も参加している団体で「総合的な学習の時間」に関する研修会があり、参加してきました。
基本的な内容から最新の知見まで学ぶことができました。
国語や算数、社会、理科といった各教科で身に付けた知識などを横断的に用いることで、自分で設定した課題や問いを解いていく。
この流れを聞き、昨今、よく耳にする「3つの柱」を兼ね備えた教科であると改めて感じ入りました。また、課題の設定-情報の収集-整理・分析-まとめ・表現を1つの輪として螺旋状に展開していくという姿はPDCAサイクルにも通じるなぁとも。
身の回りのことや社会、世界について考えるだけでなく、自分をふりかえるときにも有効に使えそうですね。進学時にどうしてこの学校を希望するのか、と面接試験で言われたときや就職活動での棚卸しの時にも。他にも、いろいろなタイミングで使えそうです。そして、自分がどのようなことを考えたのか、他の方に伝える道具にもなるのが「考えるための技法」です。
「考えるための技法」で紹介されていたシンキングツール®・ボードはまさにそれ。
我が社からも出しています。是非、ご覧ください。
「考えるための技法」については、このブログでも以前触れました。
最近、考え方の本などがよく売られていますが、それに通じるものがあるように思えます。もしかしたら、新しい教材はビジネス書に有りかも?
なにはともあれ、小学校から使い慣れた彼・彼女たちが大人になったら真っ先に自分の席がなくなりそうです。
怖い世の中になってきました。
雨が続いていると身体が湿気を吸収して重くなるように感じる、と友人に言ったら、太っただけだよ、と笑顔でいわれました。
では、また。