見ること
皆さん、こんにちは。
全教図です。
秋といえば、そう、読書。秋の読書活動などを行っている学校もあるのでは?
多くの学校でそうだと思い込んでいるのですが、私が通った小学校の図書室の奥にはミステリーの棚がありました。小学生にはちょっと手にするのに勇気がいる絵が描かれた表紙で、B5判サイズの本が威厳をもって並んでいました。なぜか薄暗くて、そこまで進む人も少なく、本の上部にはうっすらと白いホコリが積もっているくらい。そのような中にイギリスの有名な探偵の冒険譚がありました。そう、シャーロック・ホームズ。
通っていた当時に自分は手にしなかったのですが(ルパン派だったので)、中学校の時だったか、文庫版で読みました。最初に登場するシーンには驚かされたのを今でも覚えています。後に助手となるワトスンとの出会いです。そのとき、初対面にも関わらず、ホームズはワトスンに、アフガニスタンに従軍していたでしょ、みたいに告げます。何も知らないはずの人間から、急に自分のことを言われてびっくりするワトスンですが、理由を聞いて納得します。
その時にホームズが用いた手法は簡単に言ってしまえば、見たことを頭の中で整理し、知識を用いて様々な仮説を立てて推理して、結論を出す。このような手法をアブダクションというらしいですが、どこかで聞いたことのある方法だなぁと思いませんか。自分の頭を使って考えることをなんとなく、教えてもらったのかなと、今になって思います。
手法の流れを違う書き方をすれば、
目の前の事実を知識で読み解く。となりえます。目の前の事実をどう見るか。観察です。
観察をして、目の前の情報を頭にインプットし、
そのインプットした情報を、頭の中の知識を活用して読み解く。
そして適切なアウトプットを行う。
適切なアウトプットとは文章だけではありません。
ここで作られているものも立派なアウトプットです。
現物を見る機会はなかったのですが、レベルがとても高いです。
新聞や雑誌でも取り上げられていましたが、参加された生徒たちは、必至に観察をしたそうです。その場所に行ったり、レイアウトを作っていく中でも、屋根の形がモデルと同じだろうか、などを見ていく。そして、学んでいくそうです。そこで得た知識はなかなか忘れられないと思います。
まずは何かを見つけること。これが最初の一歩なのでしょう。
では、全教図が扱っている教材では、どのような活用があるか。
例えば年表を見て、自分の求めている以外の情報を視界から外したり、視界に入れたりする。知りたい情報を見つけたら、その隣や隣の隣と比べて見る。100年後には何があるのか。同じようなことが起きていないか。100年前はどうだろう。
そのように比べたり、掲載されていれば外国はどうだったのかを見る。そうすると、気付いていなかったつながりが見えてくるかも知れません。
ただの掲示物ではない年表を活用した授業例というのも面白そうですね。
全教図には学校種や音楽史や科学史、食育関連など社会以外の教科に対応した年表もあります。
ぜひ、ご覧ください。
年表を見て、知る。気付く。そして、考える。
年表は掲示されてますます使える教材です。
今後ともごひいき下さい。
では、また。