全教図のブログ

主に学校向けの備品教材を製作販売している会社のブログです。ご連絡は、info@zenkyozu.co.jpまで。

2022年のある分野。

皆さん、こんにちは。

全教図です。

 

  ツイッターや新聞等を見ていると、たまに同じ情報を取り上げていることに気が付きます。

1週間で2回か3回、目にしてしまうと「こ、これがバズか?!」とか1人で興奮していたりします。

はい、素人です。

 ちなみに最近も、「おぉっ」となりました。

 日本教育新聞(平成30年5月7・14日付)で千葉大学の竹内先生が地理総合について解説された記事と、私のツイッターに流れてきた(といっていいのですか?フォローしている方がリツイートされたのを自分のツイッターページで見たのですが)地理の専門家の方が同じ情報を参考にしていたからです。

他にも見たような気もしますが、勘違いかも知れません。

その情報はこちら。

「地理を専門としない教員の高校地理教育に対する意識ー新潟県内の調査をもとにー」

新潟県の武者賢一先生が発表した論文です。

2000年の発表なので時間はたっていますが、なぜ、今になって注目されたかといえば、やはり2022年から新設される「地理総合」と深い関わりというか、似たような何かが考えられるからだろうと思います。

 

地理総合は大々的な扱いを受けています。現状からどう変化するのでしょうか。

論文に触れつつ考えてみます。もし間違いがあれば私の読解力不足です。

さて。

地理という教科、30年近く選択教科です。

2022年から必修となります。

選択ということは、

「地理を習っていない高校生が一定数いる」とか。

そんな状況があったわけです。30年という数字はかなり大きいですね。(※)

そんなところに地理が復活する。さぁ、どうなるか。

地理の先生がいない高校に新しく地理の先生が採用される!

いや、難しそうな予感がします。

論文によりますと、地理が選択教科になってから、他の専門分野の先生が教える学校があるそうです。主に歴史または公民の先生が主に担当されているようです。

地理専科の先生がいなくても良いんだ、というのが驚きです…

そういえば、代理で他教科を教えるって、最近もどこかで見たか聞いたような気もしますが。

この論文の一番のハイライトは地理を専門としない先生が地理を教えることの難しさをアンケートや聞き取りから考察をしているところです。気候とか読図とか時差とか。全教図の掲示教材でお助けしたい。。。

詳しくはこちらから読んでみてください。

www.jstage.jst.go.jp

約20年前に指摘されたことが現在はどう変化しているのか、していないのか。

これからどう変化するのか、しないのか。

 

今回、これが話題になった原因は、

地理の先生が採用されず、歴史の先生が地理も担当することも大いに有り得る。

そんな状況を危惧している先生から危険信号が出た!

といえるのではないでしょうか。

地理総合ではGISなど新しい単元が導入され、ますます難しくなりそうなイメージがつきまといそうです(GISと歴史や公民分野とは親和性はすごくあると個人的には思いますが)。

すでに、自分、地理も担当しそうだなぁという先生は是非、弊社地理教材を眺めてみてください。

読図のための教材などありますから。教科書片手に見るだけで、イメージが湧くかもしれません。

煽りっぽく書いてしまいましたが、2022年まではまだ時間はあると思います。

困っている先生を助ける教材を本ブログで紹介したり、新教材を開発をしていきたいと思います。

では、また。

※私が高校生の時に文芸評論家の中村光夫の「『移動』の時代」という文章が教科書に載っていました。その中で確か30年という期間はヨーロッパにおいて1つの文化が変わるのと同じ期間だ、それに対して日本は10年単位で変化するとか云々。移動という視点から2つの文化の違いとか近代を論じていたと記憶しています(これを記憶といって良いのか、ためらいはあります)。云十年前ですので、教科書はもはや手元になく、ウェブ検索をしてみると、存在するところまではわかるのですが、内容まではわからない。備忘録的にここに記しておきます。何か分かったら、本ブログで紹介します。